松浦 民恵()
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請負と派遣の区分規制のもと、情報サービス業で多くの企業が「請負」から「特定労働者派遣事業」へと移行していった。しかしながら、情報サービス業の現場では、複数の企業の社員が協働して業務を遂行するケースが少なくない。現在のように、派遣という働き方が、特定の企業(派遣先)の指揮命令を受けて一定の業務の範囲で働くことを前提としている限り、こうした協働形態のすべてを派遣という枠のなかにあてはめることには無理がある。また、情報サービス業の多重請負構造は、二重派遣につながりやすいという構造的な問題もある。
一方で、こうした協働形態による働き方は過重労働につながる懸念も大きいことから、適正な労働者保護を図るための、現実的な規制のあり方を考えていく必要がある。
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