アベノミクスの成長戦略の成功に向けて大切なこと-特に国際関連案件の策定・推進の観点を中心に

2013年06月14日

(平賀 富一)

■要旨

安倍政権による経済政策(アベノミクス)が注目されている。現在の日本の置かれた状況は、明治維新、第二次世界大戦後の混乱期に続く、大きな正念場であるとの認識を有しており、今回の成長戦略に期待するものであるが、その取り組みに当たって、専門分野である国際関連の案件の観点を中心に、率直な意見やコメントを述べたいと考える。

先日公表された政府の成長戦略(案)や工程表(案)で掲げられた多分野の数多くの事項や意欲的な目標は重要なものが多いが、現時点の水準に比べてはるかに高い目標の達成には、(1)自らを客観視、相対化して認識すること、(2)制度・システムの利用者・需要者の視点に立つことを徹底し、それらの意見や要望を充分傾聴し踏まえること、(3)日本特殊論を排し、合理的、客観的、効率化の観点から必要・有効と考える事項は早期にスタートし既存の制約にとらわれずどんどん推進することが大切と考える。それら制度やシステムに関する諸条件の整備や拡充を「ハード面」に関するものと呼べば、同時に、(4)関係する人々の理解と共感が得られるような「ソフト面」への配慮と手当が大切であると考える。

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