押久保 直也(おしくぼ なおや)
研究領域:
研究・専門分野
日本経済、財政
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■見出し
・現状判断DIは6ヶ月ぶりに低下
・先行き判断DIは2ヶ月ぶりの上昇
■introduction
5月10日に内閣府から発表された2013年4月の景気ウォッチャー調査によると、景気の現状に対する判断DIは56.5となり、前月を0.8ポイント下回り6ヶ月ぶりの低下となったものの、水準自体は引き続き高かった。
これは(1)「4月に入っても、依然として気温が上がらず、春物衣類の売上が芳しくなかったこと」(2)「新生活需要が落ち着く中、今年は目玉となる夏物家電商品が出てこないこと」(3)「消費者マインド改善に伴い、自動車販売台数は4月も堅調なものの、前月の水準が極めて高かったことから、反動減となったこと」(4)「安倍政権による景気刺激策の効果が本格的な雇用環境の改善にまでは及んでいないこと」などが影響していると考えられる。
一方、景気の先行きに対する判断DIは57.8となり、前月を0.3ポイント上回り2ヶ月ぶりの上昇となるなど、過去最高水準となった。これは(1)「アベノミクスの効果が中小企業にまで浸透することで、中長期的なマインドも改善することが期待されていること」(2)「円安に伴い、製造業を中心に業績が改善することで、今後雇用を増やしていくことへの期待感が高まっていること」などが影響していると思われる。
2013年4月の調査では現状判断DIは6ヶ月ぶりに低下するなど上昇が一服したものの、先行き判断DIは過去最高水準まで上昇した。仕入価格や電気料金の上昇等によるコスト増への懸念など不安材料があるものの、安倍政権の景気刺激策による景気回復への期待感や夏のボーナス増加への期待感が強く見られるなど、景気は回復している。
研究領域:
研究・専門分野
日本経済、財政