米FOMC:景気判断を下方修正も、追加緩和策は見送り

2012年08月02日

(土肥原 晋)

今回のFOMCでは、追加緩和策を見送り、年末までのツイストオペレーションとゼロ金利政策を2014年遅くまで維持するという現行緩和策の維持を決定した。ただ、声明文では景気認識を下方修正すると共に、今後の追加緩和策を示唆している。このため、市場では、9月FOMCでの追加緩和も有り得るとし緩和期待を持ち越している。4-6月期GDPが1.5%と発表されるなど低調な成長率の中では高水準にある失業率の改善は望めず、“雇用の最大化”を目標とするFRBにとって、追加緩和策の検討を必要とする状況が続いている。もっとも、市場の注目する「QE3」等の追加資産購入策については、景気が失速するなど緊急時の梃入れ手段として温存していくとのスタンスに変更が見られたわけではない。なお、「異例の低水準に据え置くことを正当化する期間の表現に反対し」、1委員が反対票を投じている。。

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