米4月雇用者は11.5万人増に留まる~失業率は8.1%に低下

2012年05月07日

(土肥原 晋)

米労働省発表の4月雇用統計は、非農業事業部門の雇用者が前月比11.5万人増と市場予想(16万人増)を下回り、昨年10月(11.2万人増)以来の低い増加幅となった。一方、失業率は8.1%と前月・市場予想(ともに8.2%)を下回り、2009年1月以来の低水準となった。雇用者増は1月の27.5万人増以来3ヵ月連続で急速に縮小しており、景気や雇用増への持続性への懸念を強める結果ともなった。昨年もこの時期3ヵ月連続で20万人を越える増加を見せた後、急速に増加幅を縮めている。変動の大きい単月の統計ながら、欧州の政治・経済情勢の不透明さが増す中での雇用減速となり、次回5月雇用統計次第では、追加金融緩和策が再浮上する可能性もありそうである。

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