米1月雇用者は24.3万人増、失業率は8.3%に低下

2012年02月06日

(土肥原 晋)

米労働省発表の1月雇用統計は、非農業事業部門の雇用者が前月比24.3万人増と市場予想(14万人増)を大きく上回り、昨年4月以来の増加幅となった。一方、失業率も8.3%と前月・市場予想(ともに8.5%)を下回り、2009年2月以来の低水準となった。1月雇用統計は予想以上の改善を見せたが、問題はその持続性にある。昨年は、この時期3ヵ月連続で20万人を越える増加を見せた後、急速に増加幅を縮めており、今年も欧州問題等による下ぶれリスクへの警戒感は根強い。
リセッション以降に失われた雇用の大きさや、高止まりの失業率を考慮すると、さらなる雇用増の加速が求められる状況に変わりはない。下ぶれリスクを抱えながらも米景気は緩やかながら回復方向への歩みを進めていると言えそうだ。

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