米11月ISM製造業指数は52.7に改善

2011年12月02日

(土肥原 晋)

■見出し

・ISM製造業指数は52.7と前月比1.9ポイント上昇
・製造業構成指数では、受注・生産指数が急回復:各指数別の動向

■introduction

企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、11月製造業指数(PMI)が52.7と前月(50.8)から1.9ポイント上昇、市場予想(51.5)を上回った。今回で28ヵ月連続での50越えとなる。
PMIの構成指数では、新規受注指数が56.7(前月比+4.3)、生産指数が56.6(前月比+6.5)といずれも急伸、主要2指数の上昇が大きく、PMI自体の上昇幅以上に内容的な改善を強めた形である。
PMIの推移を振りかえると、金融危機後の2008年12月に33.3と近年の最低水準を記録した後、2009年8月に51.4と50台を回復、本年2月には61.4と6年半ぶりの高水準をつけた。しかし、5月以降は下落を強め、再び50に接近、一時は50割れも見据えた動きを見せていたが、今回の上昇で若干の余裕が生じた感がある。
なお、発表元のISMでは、過去のデータから見たPMIが示す経済全体の分かれ目(GDPのゼロ成長)は42.5であり、11月PMIは実質GDPの年率3.6%に対応する水準としている。

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