10月3日から6日にかけて、オーストラリアのメルボルンで世界芸術文化サミット(World Summit on Arts and Culture 2011)が開催された。これは国際アーツカウンシル・文化機関連盟(International Federation of Arts Council and Cultural Agency, IFACCA)が3年ごとに開催しているもので、2000年のカナダ、モントリオールでの第1回開催以降、シンガポール、ニューカッスル/ゲーツヘッド(英国)、ヨハネスブルグ(南アフリカ)と開催され、今年が5回目である。
もうひとつ、この国際会議に参加して実感したのが、この分野における日本のプレゼンスの低下である。会議には、80以上の国や地域から500名以上が参加し、各州にアーツカウンシル的な機関のあるオーストラリアからの参加者が約半数と最も多かったが、アジア、アフリカ、南米などの途上国を含め、多くの国々が参加している。参加者のほとんどがIFACCAの会員となっている各国のアーツカウンシルや文化省の方々である。日本からの参加者は私を含め2名、いずれも文化政策の研究者で、残念ながら文化庁や日本芸術文化振興会(Japan Arts Council)は会員でないこともあって参加していない。