米8月雇用者増はゼロ~景気失速懸念を強める

2011年09月05日

(土肥原 晋)

■見出し

・民間雇用者が1.7万人増と前月から急減少
・失業率は9.1%と5ヵ月連続の9%台

■introduction

米国では、8月にかけての株価急落後、消費者マインドやISM指数等、景気に先行する指標が低下、実体経済への波及が懸念されていた。そうした中で、8月雇用統計は前月比の増加がゼロとなり、昨年10月以来続いた増加を止めた。ストの影響等もあったが、最近3ヵ月平均の雇用増は3.5 万人に留まるなど、景気失速懸念を強めている。オバマ大統領は9/8に景気・雇用対策を発表予定であり、また、下旬に予定されるFOMCでは、会期を一日延長して追加金融緩和策を検討することを決めるなど、今後の政策面の対応が注目される。

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