土肥原 晋()
研究領域:
研究・専門分野
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■見出し
・ISM製造業指数は50.6と市場予想を上回り、50割れを回避
・製造業主要指数では、生産指数が50を下回る
■introduction
企業のセンチメントを示すISM(米供給管理協会)指数は、8月製造業指数(PMI)が50.6と前月(50.9)から▲0.3ポイント下落したが、市場予想(48.5)や製造業の景況感の分かれ目となる50を上回り、50割れを予想していた市場を一旦安堵させた。しかし、8月の水準はリセッションを抜け出た直後にあたる2009年7月以来の低水準であり、受注・生産といった主要指数が50を割り込み、雇用指数が前月から低下し50に接近するなど、安心できる内容とは言えない。
PMIは、金融危機後の2008年12月に33.3と近年の最低水準を記録した後、2009年8月に51.4と50台を回復、本年2月には61.4と6年半ぶりとなる高水準をつけたが、5月以降は、一転、下落を強めていた。8月の50台維持では、25ヵ月連続での50越えを記録した。また、発表元のISMでは、過去のデータから見たPMIが示す経済全体の分かれ目(GDPのゼロ成長)は42.5であり、8月PMIは実質GDPの年率2.8%に対応する水準としている。
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