小売業は2ヵ月連続の増加~商業販売統計11年7月

2011年08月30日

(桑畠 滋)

■見出し

・小売業は2ヵ月連続の増加
・百貨店、コンビニとも引き続き東北で大きく増加

■introduction

8月30日に経済産業省から公表された11年7月の商業販売統計速報によると、小売業販売額は前年比0.7%の11兆7980億円と、2ヵ月続けて増加した。季節調整済前月比では▲0.3%と、4ヵ月ぶりに悪化した。
物価変動の影響を除いた実質値(当研究所試算値)では前年比1.0%と3ヵ月続けての増加となった。
業種別では、7業種中、自動車小売業を除く6業種で増加した。機械器具小売業は地上デジタル放送への完全移行を前にテレビの駆け込み需要がみられたことや、節電対策の高まりを背景として、エアコン、扇風機などの暑さ対策品が好調に推移したことから前年比10.0%と6月(同15.0%)に続いて大幅増加となった。また、各種商品小売業が2008年3月以来、3年4ヵ月ぶりに増加に転じた。一方、自動車小売業は前年比▲18.3%の減少となったものの、サプライチェーンの復旧が続いていることを背景に、4月の同▲37.8%を底に持ち直しの動きを続けている。
寄与度別では、自動車小売業が小売業販売額を▲2.3%押し下げたものの、飲食料品小売業が1.1%、機械器具小売業が0.6%、燃料小売業が0.2%押し上げた。

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