米7月雇用者は11.7万人増~景気失速懸念払拭には至らず

2011年08月08日

(土肥原 晋)

■見出し

・民間雇用者は15.4万人増と前月からほぼ倍増
・失業率は9.1%と4ヵ月連続の9%台
・雇用統計持ち直しも、景気への懸念は持続

■introduction

米国では、債務上限問題決着後、景気失速懸念が急速に浮上、雇用統計に注目が集まった。結局、予想をやや上回る増加を見せ、市場をひとまず安堵させる結果に終わった。しかし、最近3ヵ月平均の雇用増は7.2万人と雇用への警戒を払拭する状況には無く、景気失速懸念は持続。週末の米国債の格下げ発表(S&P社)もあって、金融市場の混乱が警戒される状況が続いている。9日にはG7財務相・中銀総裁が金融安定化に向けた緊急声明を発表、9日開催予定のFOMCへの注目が高まっている。

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