震災の影響から小売業販売額は急減~商業販売統計11年3月

2011年04月27日

(桑畠 滋)

■見出し

・小売業販売額は震災の影響から急減
・買いだめ需要からコンビニ堅調も百貨店は大幅悪化

■introduction

4月27日に経済産業省から公表された11年3月の商業販売統計速報によると、小売業販売額は前年比▲8.5%の11兆2460億円と、東日本大震災の影響から急
減した。季節調整済前月比でも▲7.8%の減少となった。
業種別でみると、消費マインドが急速に落ち込んだことに加え、サプライチェーンの寸断により、生産活動がストップした影響などから、自動車小売業が前年比▲32.8%、機械器具小売業は前年比▲17.2%の大幅減少となった。一方、燃料小売業は、ガソリン価格高騰に加え、震災直後、製油所が一時生産停止となったことを受けて、首都圏を中心にガソリンの買いだめがみられたことなどから前年比5.1%と7業種中唯一増加した。
寄与度別では、燃料小売業が小売業業販売額を0.5%押し上げたものの、自動車小売業が▲5.4%、機械器具小売業が▲1.1%、各種商品小売業が▲1.0%押し下げた。

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