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米景気回復ペースダウンへ
2010年07月16日
(土肥原 晋)
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雇用統計│米国
Weekly エコノミスト・レター
<米国経済・金融の概況>
欧州の債務問題を懸念して5月以降の金融市場はリスク回避の動きを強め、世界的に株式市場が急落、ユーロが下落するなど波乱の展開となった。最近発表された米国の経済指標を見ると、春先まで順調な景気回復を見せていた米国経済は、5月を境にくっきりと変調が窺われる状況となっている。
雇用統計では5・6月と民間部門の雇用増が大幅に縮小、小売売上高でも5・6月と連月の前月比マイナスに転じるなど、主要指標では押し並べて減少ないし悪化に転じている。このため、来年の上半期にかけ米国景気のペースダウンが見込まれる。市場では二番底への懸念が再燃しているが、金融危機時に見せた急激な景気の冷え込みとは異なり、二番底に至る可能性は低いと思われる。
こうした中、FRBが経済見通しを下方修正したことが明らかとなった。欧州の債務問題の影響を追認するものと言えるが、修正幅は小幅に留まり懸念されるほど大幅なものではない。ただし、欧州の債務問題は収まったとは言えず、今後も注視を要しよう。
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土肥原 晋
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