商業販売統計09年11月~自動車を中心に持ち直しが続く

2009年12月28日

(桑畠 滋)

■見出し

・自動車を中心に持ち直しの動きが続く
・不振が続く百貨店、スーパー

■introduction

12月28日に経済産業省から公表された09年11月の商業販売統計速報によると、小売業販売額は前年比▲1.0%の11兆390億円と、15ヵ月連続の減少となった。減少幅は前月と変わらなかったが、季節調整済前月比では0.2%の増加となった。物価変動の影響を除いた実質値(当研究所試算値)では、前年比2.0%と、6ヵ月連続の増加となった。金額ベースでの落ち込みは、物価下落の影響を強く受けているものと考えられる。
業種別には、百貨店などの各種商品小売業が前年比▲9.6%(10月:同▲7.1%)、飲食料品小売業が前年比▲4.1%(10月:同▲2.0%)と減少幅が拡大したものの、引き続き政策効果から自動車小売業が前年比21.1%(10月:同11.4%)と、高い伸びを維持したのに加え、ガソリン価格の下落幅縮小から、燃料小売業が前年比▲2.2%(10月:同▲3.6%)と減少幅が縮小した。寄与度別でみると、自動車小売業が2.3%、飲食料品小売業が▲1.3%、各種商品小売業が▲1.2%、燃料小売業が▲0.2%となった。

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