商業販売統計09年9月~自動車を中心に持ち直しの動き

2009年10月28日

(桑畠 滋)

■見出し

・自動車を中心に持ち直しの動き
・主力商品の落ち込みが続くスーパー、百貨店

■introduction

10月28日に経済産業省から公表された09年9月の商業販売統計速報によると、小売業販売額は前年比▲1.4%の10兆5440億円と、13ヵ月連続の減少となったが、悪化幅は、3ヵ月続けて縮小した。また、季節調整済前月比でも0.9%と3ヵ月続けて増加した。物価変動の影響を除いた実質値(当研究所試算値)では、前年比2.9%と、8月(同2.5%)から0.4%ポイント増加幅を拡大させ、4ヵ月連続の増加となった。金額ベースでの落ち込みは、物価下落の影響を強く受けているものと考えられる。
業種別には、百貨店などの各種商品小売業が前年比▲5.2%(8月:同▲6.6%)、ガソリンスタンドなどの燃料小売業が前年比▲10.0%(8月:同▲8.7%)と、大幅悪化が続いているものの、政策効果から自動車小売業が前年比4.2%(8月:同8.4%)と4ヵ月続けて増加した他、織物・衣服・身の回り品小売業(前年比1.7%)、機械器具小売業(前年比2.0%)で増加となり、公表されている7業種のうち3業種で前年比増加となった。寄与度でみると、自動車小売業が0.5%、各種商品小売業が▲0.6%、燃料小売業が▲1.1%となった。

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