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米国経済見通し~下半期以降、緩やかな回復局面に
2009年06月12日
(土肥原 晋)
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<米国経済の見通し>
昨年9月の金融危機以降、米国の実質GDPは、10-12月期が前期比年率▲6.3%、1-3月期が同▲5.7%と大幅なマイナスが続いたが、最近では、急激な悪化を見せた経済指標に下げ渋りの動きが見られるなど、減速スピードにブレーキが掛けられている。
こうした背景には、実体経済や金融面で安定化が進行していることが挙げられよう。7870億ドルに昇る景気対策や金融安定化に向けた包括的金融対策に加え、FRBがゼロ金利政策に加えて量的緩和策を推進するなど、政策対応による貢献も大きい。
市場の動きもこうした状況に反応し、先行きの景気回復期待から、原油価格や株価が上昇、財政赤字拡大や将来的なインフレ懸念もあって長期債金利が上昇に転ずるなど、今後は、金融緩和を推進しているFRBの舵取りが難しくなる局面も想定される。
上記の状況から、足元でのマイナス成長持続後、下半期には景気の底打ちが期待されよう。ただし、家計のバランスシート調整が続くため、底打ち後も緩やかな成長が予想される。2009年の成長率は▲2.9%、2010年は1.1%の見通しである。
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