環境大国ドイツの再生可能エネルギー普及策と最新動向

2009年03月25日

(スウェン・スタズィク)

■目次

1--------はじめに
2--------政府による再生可能エネルギー普及策
3--------再生可能エネルギーの普及
4--------再生可能エネルギー普及策の効果
5--------保険業界と再生可能エネルギー
6--------ドイツの再生可能エネルギーの問題点
7--------将来に向けた見通し

■introduction

ドイツは、京都議定書やEUが定める温室効果ガス排出量の削減目標の達成に向けて、環境問題に真摯に取組んできた。この結果、2007年のCO2排出量は1990年比で18%削減している。
ドイツ政府は、環境問題を解決するために、再生可能エネルギー(風力発電、太陽光発電、バイオマス等)の普及を推進してきた。ドイツの再生可能エネルギーによる年間の発電能力は、原子力発電機約34基分に相当する34ギガワット、そのうち風力発電では、全世界の3分の1となる22.2ギガワットとなっている。また、ドイツは同時に脱原子力政策を進めており、将来に向けた化石燃料の代替エネルギーは原子力ではなく、再生可能エネルギーで確保する政策を執る。
ドイツ政府の再生可能エネルギー普及策は、他国に比べて歴史が古く、その経験とノウハウを活かして、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)の設立等に貢献したり、開発途上国が導入する際にドイツ復興金融公庫が融資や助言を行うなど、国際社会をリードしている。

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