冷え込み続く米住宅市場~住宅着工に続き、住宅価格・新築販売が過去最低値を更新

2009年01月30日

(土肥原 晋)

■見出し

・11月ケース・シラー20都市住宅価格指数は、前年比▲18.2%と下落幅を拡大
・12 月中古住宅販売戸数は前月比6.5%増で、在庫が大幅減少
・12月新築住宅販売は、年率33.1万戸、前年比▲44.8%と過去最低を更新

■introduction

米国では、先週発表の12月新規住宅着工件数が年率55.0万戸と過去最低値に落ち込む中、今週は住宅価格を含む一連の住宅指標が発表された。月例のケース・シラー住宅価格指数は、依然、前年比での過去最大の落ち込みを更新し続けており、販売面では、12月の中古販売戸数が前月比で増加を見せたものの、新築販売戸数では過去最低を更新するなど、なお、底打ちの状況が見られない。大手金融機関の破綻・救済が続いた9月金融危機後、株価急落や景気の冷え込み、雇用減の加速等もあって、住宅の買い手は様子見を強めている。信用不安の高まりで住宅ローンの貸付基準も厳しく、当面、調整が続くものと思われる。

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