冷え込み続く米住宅市場~9月住宅価格は前年比▲17.4%と過去最大の下落率を更新

2008年11月27日

(土肥原 晋)

■見出し

・9月ケース・シラー20都市住宅価格指数は、前年比▲17.4%の下落
・10月中古住宅販売戸数は前月比3.1%減~西部地域では顕著な販売増も
・10月新築住宅販売は、年率43.3万戸 と続落、前年比▲40.1%の大幅減少

■introduction

米国では、先週発表の10月住宅着工件数が年率79.1万戸と過去最低値に落ち込む中、今週は住宅価格を含む一連の住宅指標が発表された。月例のケース・シラー住宅価格指数は、依然、前年比での過去最大の落ち込みを更新し続けており、販売面でも、販売在庫が重たく、10月の中古・新築販売がともに前月比でマイナスとなるなど、底打ちの気配が見られない。大手金融機関の破綻・救済が続いた9月金融危機後、株価急落や景気の冷え込み、雇用減の加速等の事情から、住宅の買い手が様子見を強めたと見られる。信用不安の高まりで住宅ローンの貸付基準も厳しく、調整はさらに長引くものと予想される。

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