調整続く米住宅市場~7月住宅価格は16.3%下落で過去最大に

2008年10月01日

(土肥原 晋)

■見出し

・7月ケース・シラー20都市住宅価格指数は、前年比▲16.3%の下落
・8月中古住宅販売戸数は前月比2.2%減、在庫・価格面での調整が加速
・8月新築住宅販売は、前月比▲11.5%、年率46.0万戸 と大幅減少

■introduction

米国では一連の住宅指標が発表されたが、月例のケース・シラー住宅価格指数では、7月の前年比の指数がこれまでで最大の落ち込みとなった。販売面でも、販売在庫が重たく、8月の中古・新築販売がともに前月比でマイナスとなり、調整を深めている。9月は住宅ローン関連資産の損失拡大等により、大手金融機関の破綻・救済が続いたことから、信用不安が急速に高まり、企業・個人とも資金調達が厳しくなっている。住宅市場への影響も強まったと思われ、住宅市場の調整はさらに長引くことが予想される。

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