米国10-12月期GDP(速報値)は0.6%へ急低下

2008年01月31日

(土肥原 晋)

■見出し

・GDP低下の主要因は、住宅投資の大幅下落と、在庫投資の下ぶれ:GDPの概要
・住宅投資影響等による個人消費への波及を注視する局面:GDPの内訳

■introduction

1月30日米商務省発表の10-12月期実質GDP(速報値)は、0.6%(前期比年率:以下も同じ)となり、7-9月期の4.9%から大幅に低下、市場予想の1.2%も下回った。0.6%は昨年1-3月期(0.6%)以来3四半期振りの低率となる。
個人消費2.0%、設備投資7.5%と、それぞれ前期よりは低下したものの、比較的緩やかな鈍化に留まった。半面、住宅投資が▲23.9%と一層の悪化を見せ、26年ぶりの下落率となった。また、在庫投資が大きく下ぶれし、寄与度▲1.25%は、住宅投資(同▲1.18%)よりもマイナス幅が大きく、今回GDPの伸びを抑制した最大の要因となった。さらに輸出の伸び率が大きく低下し(前期19.1%→3.9%)、純輸出の寄与度が大幅に縮小したことも大きい(前期1.38%→0.41%)。以上により、内需の強さを測る国内最終販売は、前期2.5%から1.4%に低下している。

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