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マルチユニット・フランチャイジーの成長と課題
2007年09月27日
(小本 恵照)
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フランチャイズ・システムにおいて、複数の店舗を経営するフランチャイジー(フランチャイズ加盟者)は「マルチユニット・フランチャイジー」と呼ばれる。マルチユニット・フランチャイジーは、店舗運営の成功によって店舗を追加していくタイプ(逐次タイプ)と、加盟時点から将来の複数店経営を予定するタイプ(一括タイプ)に分けられる。
マルチユニット・フランチャイジーのウェイトは高まっている。フランチャイザー(フランチャイズ本部)にとって急速な成長や優秀なフランチャイジー確保の手段となり、加盟者にとっては多角化の有力な手段となるからである。
コンビニエンス・ストア業界におけるマルチユニット・フランチャイジーの一形態であるエリアフランチャイジーの経営状況を見ると、フランチャイジー間にかなりの格差が見られる。これは、エリアフランチャイジーの経営が必ずしも容易なものではなく、事業の存続・成長のためには経営能力が求められることを意味している。
一方、エリアフランチャイズの利用がフランチャイザーの経営に与えた効果をみると、高成長の実現に寄与したことが明らかとなった。しかし、足元では、成長が鈍化しているエリアフランチャイジーも少なくなく、エリアフランチャイズの利用がチェーンの持続的な成長につながるかは、フランチャイザーのエリアフランチャイジーの選別や経営指導の能力などに左右されると考えられる。
マルチユニット・フランチャイズを有効に活用するためには、そのメリットとデメリットを十分認識した上で活用を図ることが重要である。
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