2006年度一般会計税収実績~4年ぶりに補正後予算の水準を下回る

2007年07月05日

(篠原 哲)

■見出し

・2006年度の税収実績は49.1兆円
・一般会計税収は補正後予算を▲1.4兆円下回る。
・税収の拡大基調自体は継続
・2007年度の税収の展望

■introduction

7月4日、財務省より2006年度の一般会計の税収実績(租税及び印紙収入、収入額調)が公表された。2006年度の一般会計の税収(2006年4月から2007年5月までに納税された分)は49兆691億円となったが、2006年度補正後予算の税収である、50兆4680億円に対する達成率は97.2%にとどまり、決算としては4年ぶりに補正後予算の水準を下回った。
2006年度の税収を、前年度決算(49兆654億円)と比較すると、ほぼ同水準に留まる。ただし、この要因としては、2006年度には、「三位一体の改革」にともない、所得譲与税 として3兆円が地方に移譲されたことにより(2005年度の譲与税による移譲額は1.1兆円)、所得税収が、前年度よりも1.9兆円減少したことによる影響が大きい。所得譲与税による所得税の減少分を考慮して、譲与税を控除する前の税収同士を比較すると、2006年度は前年同期比3.8%の増加となる。税収の伸びは2005年度よりも鈍化したものの、増加基調自体は続いていると判断できる。

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