米国経済動向~「利上げ休止」は先送りが優勢に

2006年05月26日

(土肥原 晋)

<米国経済の動き>

  1. 1-3月期の実質GDPは、前期比年率+5.3%と上方改定され、現下の景気の強さを示した。10-12月期減速の反動や年初の暖冬も影響したと見られ、消費は+5.2%、設備投資は+13.1%と堅調だった。しかし、今後の景気については、2年間続いた利上げの効果や原油・ガソリン価格高騰等を受け、次第に減速に向かうと思われる。
  2. 実際、最近の指標を見ると、雇用が弱かった他、住宅市場では鈍化も見られる。このため、5/10のFOMCでFF金利の目標水準が5.0%に引上げられたものの、今後、利上げがいつまで続けられるかが焦点となっている。FRBでは、利上げの休止は今後の経済指標次第としているものの、原油価格の高止まりと物価指標の上昇から、現時点では6月末のFOMCでは利上げ継続の見方が優勢になりつつある。
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