米国経済見通し~2006年上半期の復興需要後は緩やかに減速

2005年12月16日

(土肥原 晋)

<米国経済見通し>

  1. ハリケーンの影響が懸念された米国経済であるが、7-9月期GDPが4.3%と高水準となり、10-12月期の経済指標も概ね堅調であることから、景気の強さが再認識されている。
  2. 2006年上半期は、ハリケーンのダメージよりも復興需要がまさり、成長率が押し上げられると予測される。ただし、下半期は復興需要の剥落により減速しよう。2006年の年間の成長率は、3.5%を見込んでいる。
  3. FRBは、12月のFOMCで今次13回目となる利上げを実施した。同時に発表された声明文では、なお利上げの余地があることが示されたものの、景気への配慮も窺え、利上げ打ち止めが近いとの観測も出ている。ただし、2006年の金利水準が本年以上のレベルで推移することとなるため、金融環境としてはより厳しい状況となろう。
レポートについてお問い合わせ
(取材・講演依頼)