米国経済見通し~ハリケーンの影響で一時的に減速へ

2005年09月16日

(土肥原 晋)

<米国経済見通し>

  1. 2005年下半期の米国経済は、雇用回復による所得増等を背景に、7月の自動車販売急増等もあって堅調推移が予想されていた。しかし、8月末の大型ハリケーンの襲来は、未曾有の被害と、原油・ガソリン価格の高騰をもたらした。これにより下半期の米国経済は、一転、減速の状況となった。ただし、政府の矢継ぎ早の復興政策もあり、2006年は復興需要が景気を押し上げることとなろう。
  2. FOMCの開催を前に、FRBの利上げ政策の動向が注目されるが、インフレ圧力の持続と、先行きの復興需要を考慮すると、仮に今回の利上げが見送られたとしても一時的なもので、利上げ策の打ち止めには至らないと思われる。
  3. 景気減速は一時的と見られ、2005年の成長率は3.5%、2006年は3.3%の成長が見込まれる。
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