求められる不動産価格の妥当性検証の仕組み -J-REIT,私募ファンド市場の健全な成長のために

2005年05月19日

(松村 徹)

■見出し

・利益相反リスクをはらむ私募ファンドの出口戦略
・不動産価格の妥当性検証のために

■introduction

J-REITとともに不動産投資市場の主役となっている私募ファンドは、不動産利回りと借入金利のイールドギャップを利用してレバレッジを効かせ、不動産価値を高めて第三者に売却し、J-REITより高い投資利回りを狙う仕組みである。通常、私募ファンドの運用会社は、稼働率改善や管理コスト削減でキャッシュフローを増加させ、当該物件を優良化(リスクプレミアムは低下)することで不動産価値を高めるが、最近は、投資市場における価格上昇の追い風も受けている(図表-1、2)。

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