高島 浩一()
研究領域:
研究・専門分野
■目次
1.ブッシュ大統領の「大型減税」
2.401(k)・IRA
3.拠出限度額引き上げの内容
4.拠出限度額引き上げに対する評価
5.サンセット条項
6.おわりに
■introduction
IRS(Internal Revenue Service:内国歳入庁)から「8月20日の週に300ドルの小切手を送ります」という内容の郵便物が6月末に届いた。これは、6月7日に成立した「大型減税法」(正式には「Economic Growth and Tax Relief Reconciliation Act of 2001」)が、連邦個人所得税の最低税率を引き下げ(15%区分の下に10%区分を新設;2001年1月1日に遡及適用)、減税分を直ちに納税者に還元することを規定したことを受けたものである。税還付の対象者は、2000年に確定申告をした納税者で、事実上の納税者番号である社会保障番号(Social Security Number)の下2桁の若い方から順番に7月23日の週から9月24日の週までに小切手が郵送される手はずとなっている。
筆者の手元には、予告どおり8月20日に財務省発行の小切手が到着した。官民ともに必ずしも事務手続きに信頼がおけない米国においては、珍しい正確さであった。
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