地下鉄にアートを

1999年04月25日

(吉本 光宏)

■目次

1. Art for Transit (AfT)
2. パーマネント・アート・プロジェクト
3.運営、予算

■introduction

ニューヨークの地下鉄を利用したことのある方なら、駅の構内で、一度は楽器の演奏やパフォーマンスに出くわしたことがあるだろう。ときには2~3人が、地下鉄の車両の中で、突然、美しいアカペラを歌い出して、ご褒美にその日の生活費を獲得するといった、たくましいホームレスに遭遇することもめずらしくない。これほど多種多様なアートをわずか1ドル50セントの地下鉄料金だけで体験できるというのも、ニューヨークならではのことである。
以前は危険地帯の代名詞のように言われていたニューヨークの地下鉄も、現ジュリアーニ市長の「安全でクリーンな都市に」という政策が功を奏し、今では、深夜や一部のエリアを除いて、安全かつポピュラーな交通手段になっている。名物だった落書きだらけの車体も、日本製車両の導入で、今ではとんと見かけなくなってしまった。

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