研究領域
マーケティングパラダイムの変化とデータベース・マーケティング-顧客と対話するための情報共有の仕組みづくり-
1996年02月01日
(加藤 伸二)
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<要旨>
マーケティングのパラダイムは、マス・マーケティングから1:1マーケティングへ、顧客獲得から顧客維持へ、トランザクションからリレーションシップへと変わりつつある。「一人一人の顧客の状況を把握し、対話をしながら、顧客との関係を築いていく」ことが、90年代マーケティングのテーマである。
こうしたマーケティングを実現する手法として注目されているのが「データベース・マーケティング」である。顧客属性や購入行動のデータベースから将来の購買パターンを予想し、定期的に顧客に応じたサービスを提供するアプローチをとる。従って、顧客の過去の行動から仮説を構築し、それを検証していく「仮説検証型マーケティング」である。
データベース・マーケティングは、RFM分析等を行い、顧客の価値を測定し、自社の優良顧客を特定することから始まる。そして、顧客の状況に応じて、関係を強化する中で、クロスセル(関連品販売)も可能となる。また、顧客からの反応がすぐにフィードパックされるという点で、マーケティング活動全体への波及効果が大きいと考えられている。
日本企業への導入は始まったばかりだが、3つのD(Database、Direct-media、Dialogue) を核として、データベース・マーケティングを実践している先進企業が存在する。今後は、データベースの活用に重点を置いたマーケティングの立案や顧客志向の組織体制、マーケティング費用の再構築が不可欠であるが、データベース・マーケティングのノウハウはインターネットをはじめとしたネットワーク・ビジネスでも必ず生かされるものと考えられる。
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加藤 伸二
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