保険業界のRBC(Risk Based Capital)と称する自己資本比率規制は、保険会社に内在するリスクに対応した必要自己資本額と会社が実際に保有する自己資本額との比率によって、監督当局が所要の措置を講じるべく行政介入する画期的なシステムである。RBCは、保険会社が当面支払不能の恐れがあるか、それに近い状態にあるかどうかを客観的基準によって判定する目的で、保険監督用に開発されたシステムである。この限りにおいて、米国で普及している民間格付機関による保険会社の格付とはその性質・目的は異なるものである。