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(続)生保サービスを通じて見た「顧客満足」――コミュニケーション特性に注目した「期待」のコントロール――
1992年09月01日
(栗林 敦子)
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本当の意味での優良なサービスとは、顧客の特性をよく知った上で顧客の期待に合ったもの、あるいはそれを上回るものを提供することであり、また、サービスの問題はしばしばコミュニケーションの問題であるといわれている。このため、顧客のコミュニケーション特性「顧客満足」へのアプローチを試みた。
顧客のコミュニケーション特性として情報の受発信を含む商品・サービスの購入態度に関する8項目の質問にクラスター分析を適用し、調査対象者を5タイプに分類した結果、各タイプは実質派、無関心派、慎重派、アンテナ派、利便派などの特徴があることが判った。
これらのタイプ別の生保サービスへの「期待」からは、消費への態度が積極的な層ほど期待が大きく、イメージ重視派は有形性を重視する傾向があることなどが明らかになった。しかしながら同タイプ別の生保サービスへの「満足度」では明確な関連が出て来なかった。このことは、顧客の日常的な情報受発信行動と生保の行う日常的なサービスがどの程度マッチしているのかという問題を投げ掛けている。
本稿では試行的な分析ではあるが、顧客特性によってサービスの「期待」「満足度」に対する"感応"に明確な差があることが窺えた。従って、今後「CS」をより実践的段階に進めていく為には、CS下において求められる今日的な顧客セグメンテーションのあり方と手法の確立が問われているといえる。
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