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本格的な普及期を迎えるCIMの現状 ― コンピューター統合生産システム ―
1991年09月01日
(青山 正治)
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<要旨>
最近、CIM(Computer Integrated Manufacturing)という略語をよく見かける。日本語ではコンピュータ統合生産(システム)と翻訳される事が多い。製造業の経営活動全体をコンピューター化し効率化するという概念である。高度のシステム構築はこれから本格的な時期を迎える。
CIMは製造業のSIS(Strategic information System)とも言われている。この言葉も概念を示すもので、内容的にはコンピューターや通信ネットワークを使い企業戦略に活用するためのシステム構築、システム自体をさす。近年、半導体の飛躍的な性能アップによりコンピューターはダウンサイジングという小型化が進行している。さらに情報通信ネットワークも光ファイパーによりデジタル化され送受信能力も大幅にアップし、経済性も改善されてきている。
製造業は従前から情報化投資を継続してきているが、近年の技術革新の成果を取り込み、さらに高度のシステム構築に動き始めている。製造領域と販売領域との業務の連携や効率化を目指した製版統合システムという言葉もCIMと同義語であろう。将来的にもCIMという言葉が使われる保証はないが、CIMの簡単な解説と最近の状況を取りまとめる。
第3次産業は情報化と相性が良い。しかし、第2次産業に属する製造業はその規模にもよるが、非常に複雑多岐にわたる加工・組み立て分野を内包する。このため、部分的にはコンピューターによる自動化が進展しているが、高度のCIM化はこれからである。今後、業界内の企業間競争を勝ち抜き、入手不足や高齢化といった長期的経営課題を乗り切るために、CIM導入の意欲は高まる兆しが見られる。
CIMの導入は企業に経営体制全体の再構築をせまる事になるかも知れない。エ場における機械系システムと人間との調和に関する議論も活発になろう。
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青山 正治
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