欧州美術品市場の現状および日本人顧客の動向

1989年05月01日

(細田 晃)

■見出し

1.はじめに
2.市場構成
3.市場規模と日本人投資家の影響
4.おわりに

■はじめに

近年、日本人・日本企業が欧州で、次々とゴッホ、ピカソ等の高価な絵画を購入したという記事をしばしば目にする。かつては高嶺の花の欧州の美術品が、急に我々日本人にも身近に感じられるようになり、一つの投資の対象としても注目されるようになってきている。この、欧州における美術品市場は如何なる形態をなしているのか。また、日本人投資家は、その市場にどれほど影響を与えているのだろうか。

経済的な分析を行うには非常に把握しにくい業界であり、統計資料も極端に少ないため、インタビュー等を通じて実像に迫る必要があった。

また、美術品と言っても、絵画から宝飾品、アンティーク家具、銀食器、時に貴族の宮殿まで含まれる。ここでは、美術品マーケットの中心をなす、絵画を軸に、オークションマーケット、ギャラリー、収集家間売買を把えるとともに、日本人の投資状況について報告することとしたい。

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