篠崎 浩一郎()
研究領域:
研究・専門分野
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■見出し
1.不動産投資市場としてのトロントの位置
2.外国からの投資動向
3.今後の見通し
■はじめに
1986年10月に日本生命がその不動産現法を通じてトロント・ダウンタウンのオフィスビルの一部を購入した時、その反響は予想をはるかに上回るものであった。この投資がカナダ・オフィスビル市場に対する日本からの最初の大型投資であったこと及び当時既に日本から米国への不動産投資が急増しており、この投資を嚆矢として日本からカナダへの不動産投資も急増すると予想されたこと等が特に力ナダ側の関係省にとってかなり過大に受け取られたためである。
しかしながらその後、現在までの間に日本からカナダの商業不動産市場に対する投資は数件を数えるだけであり、特にトロントのオフィスビル投資についてはただ1件が市場に知られているのみである。
他方、通常、日本からは不動産投資市場としてカナダと米国の差は見えにくく、一般に漠然と"北米市場"の一つとイメージされているにすぎないと思われる。
そこでこのレポートでは、カナダ最大の都市トロントに焦点をあて、特にダウンタウンのオフィスビル市場を中心にその現状、特徴、今後の見通し等について報告することとしたい。
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