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■見出し
1.「消費の効用」と時間制約
2.ビジネスマンの可処分所得と可処分時間の使い方(アンケート調査結果)
3.おわりに
■introduction
「前川レポート」以来、内需(消費)拡大による「より豊かな人生を」という議論が盛んに行われ、「高額商品ブーム」にみられるように家計の消費意欲は旺盛になっている。伝統的な「勤勉・貯蓄指向」の中から、「消費」そのものを楽しみ、消費生活を通して自己表現をしていくというライフスタイルが芽生えつつあるようである。
「消費」を楽しむには相応の可処分所得が必要であることはいうまでもないが、いくらお金があっても、常に仕事に追われ仕事以外は食事とシャワーと睡眠の時間しかないようでは、消費生活を通して自己表現をするというようなことはできない。可処分所得と共に自分の自由になる「可処分時間」が必要なのである。
本稿では、まず「消費の効用」というものを考える場合、「自由時間」はどの様な意味を持つのかを簡単なモデルを使って整理し、次に、そのふたつにスポットを当てて行われた『ニッセイ・ビジネスマン・アンケート』の調査結果から浮かび上がる、ビジネスマンの可処分所得と可処分時間の使い方の実態および将来の姿をレポー卜する。