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年代別に見たコロナ禍の行動・意識の特徴~移動手段編(続編)~高齢層はワクチン接種を済ませても公共交通利用に戻らず、20歳代はマイカー利用が大幅増~
生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任 坊 美生子
2021年9月の第6回「新型コロナによる暮らしの変化に関する調査」を用いた年代別クロス分析の結果、コロナの影響によって、電車やバスといった公共交通機関を避ける傾向は、すべての年代において、1年前より強まっていた。代わりに、パーソナルな移動手段である自家用車を選ぶ傾向は、1年前よりも顕著に進行していた。特に、20歳代で自家用車の増加幅が拡大していることは、コロナ禍を機に、自動車離れが進んでいた若年層の中に、新たな現象が起きていることを示唆している。
高齢層に関しては、8~9割がワクチンの2回接種を完了していたにも関わらず、バスや電車の利用が回復しておらず、感染不安の根強さが表れた。国内全体の感染状況が収束しない限り、個人がワクチン接種を済ませても、ライフスタイルは元には戻らないことを示している。
70歳代については、他の年代と比べて「徒歩」の増加幅が大きいと同時に、減少幅が大きい。乗り物から徒歩に切り替えた高齢者の他、外出機会そのものを減らした高齢者が、一定、存在することを示しており、身体機能や認知機能などの低下が懸念される。
■目次
1――はじめに
2――新型コロナ感染症による各移動手段の利用状況の変化
1|電車やバス
2|タクシー
3|飛行機
4|自家用車
5|自転車
6|徒歩
3――おわりに
03-3512-1821
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