2021年11月09日

自動運転は地域課題を解決するか(上)~群馬大学のオープンイノベーションの現場から

生活研究部 准主任研究員・ジェロントロジー推進室兼任 坊 美生子

社会研究部 上席研究員 百嶋 徹

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■要旨

自動運転システムをサービスカーに社会実装する分野において、国内で最も盛んに活動を行っている機関の一つが、群馬大学次世代モビリティ研究センター(CRANTS=Center for Research on Adoption of NextGen Transportation Systems)である。同センターは、これまで民間企業30社以上と共同研究を行い、全国60か所以上で実証実験を重ねてきた。同センターを率いる小木津武樹・副センター長に、これまでの経験から、自動運転システムの導入に適したODD(道路環境)を尋ねると、「歩車分離などの重要なエッセンスはあるが、それらを条件とするのではなく、個々の場所を見ながら計画を立てることが重要だ」と指摘する。各地域や道路によって、状況が全く異なるからである。2018年度からCRANTSと連携して、地元・前橋市で実証実験を統括してきた細谷精一・未来創造部参事兼交通政策課長も、「地域の交通の軸となる区間において、自動走行を成功させることが、交通ネットワーク維持のために必要だ」と協調する。

■目次

・はじめに─国内における自動運転システムの研究開発や実証実験、法整備の状況
・自動運転システムの導入に適した道路環境(ODD)や気象などの条件は何か。
・前橋市における実証実験で、見えてきた課題とは。
・自動運転システムにAIをどこまで活用することが妥当なのか。
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社会研究部

百嶋 徹 (ひゃくしま とおる)

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