コラム
2026年01月09日

2025年のJリート市場は4年ぶりに上昇。水準訂正が進むもNAV倍率1倍回復は持ち越し~今年も金利に負けない賃料増額の実現に期待~

金融研究部   不動産調査室長

岩佐 浩人 (いわさ ひろと)

研究・専門分野
不動産市場・投資分析

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■要旨
 
  • 2025年のJリート(不動産投資信託)市場を振り返ると、東証REIT指数は+21.8%上昇し、4年ぶりのプラスとなった。オフィスを中心に好調な賃貸市況が継続したことや、需給面ではJリート投信からの資金流出が一巡し、需給懸念が後退したことも市場心理を明るくした。
     
  • 業績面では、賃貸収益の拡大や不動産売却益の還元強化が寄与し、市場全体の予想1口当たり分配金は昨年末比+7%増加し、1口当たりNAVも同+3%増加した。この結果、12月末時点のバリュエーションは分配金利回りが4.5%、NAV倍率が0.95倍となった。
     
  • 2026年は、国内では日銀の金融政策やオフィス市場の行方に関心が集まる。ニッセイ基礎研究所は年1回、政策金利1.0%への引き上げを想定しているが、為替・インフレの動向次第では利上げ余地が高まる可能性に注意したい。一方、東京オフィス市場では人材採用の強化やオフィス環境整備を目的とした企業の拡張ニーズが旺盛であり、2029年に2024年対比で+18%の賃料上昇を見込んでいる。
     
  • Jリート市場は水準訂正が進んだものの、市場全体のNAV倍率は依然として1倍を下回っている。NAV1倍割れは3年以上に及ぶが、一般に「スランプも3年続けば実力」とも言われる。「今なお有事」との認識を共有し、金利に負けない賃料増額の実現など、バリュエーション改善に向けた不断の取り組みが求められる1年となろう。

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2026年01月09日「研究員の眼」)

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