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2025年12月16日
日銀利上げが確実視、でも進まない円高の行方~マーケット・カルテ1月号
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月初、1ドル155円台後半でスタートしたドル円は、足元で154円台後半とやや円高方向に振れている。FRBが上旬に利下げに踏み切る一方で、日銀による月内利上げが確実視され、日米金融政策の方向性の違いが意識されたことが円高圧力となった。ただし、円高は殆ど進んでいない。FRBの利下げは織り込みが進んでいたほか、日本の拡張的な財政政策によるインフレ圧力に対して日銀の利上げが後手に回るとの思惑から予想インフレ率が上昇し、円の実質金利が抑制されていることが円高を抑えている。今後も2026年春までは、26年度予算案のとりまとめや国会審議など財政を巡るイベントが続くため、財政に起因する円安圧力が燻りやすいだろう。また、今月0.75%への利上げを実施する見込みの日銀が、以後少なくとも半年は利上げを見合わせると見られることが円の売り手にとっての安心材料になる。
一方で、雇用の下振れを警戒するFRBが今後も利下げを続けるとの観測がドル安(円高)要因となる。また、26年年初にも発表される見込みの次期FRB議長候補が、トランプ大統領の意を汲んで積極的な利下げを試みるとの観測が、市場の利下げ観測や米金融政策運営に対する不安を通じてドル安圧力になる可能性もある。
このように、来年春にかけては円安材料とドル安材料が交錯する形となり、3か月後の水準は現状並みの154円台と見込んでいる。ただし、日本の財政拡張観測が大きく高まったり、米国の雇用が予想外に底堅さを増したりすることで、160円に向けて円安が進むというリスクシナリオも排除はできない。
月初1.8%台後半でスタートした長期金利は、足元では1.9%台半ばへとやや上昇している。財政拡張に伴って、国債の増発観測やインフレ懸念が強まったうえ、植田総裁発言等を受けて、日銀による利上げ観測が高まったことが長期金利を押し上げた。
今後も財政拡張観測が燻り続けるほか、日銀の国債買入れ減額が続くことが金利上昇に働く。一方で、長期金利が2%を超えると、金利水準に魅力を見出す投資家による債券買いが入り、金利上昇を一定程度抑制すると見ている。このため、3か月後の水準は、現状よりも若干高い2%程度と見込んでいる。
(執筆時点:2025/12/16)
(2025年12月16日「基礎研マンスリー」)
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