- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 経済 >
- 米国経済 >
- 米個人所得・消費支出(25年9月)-個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費、PCE総合・コア価格指数は市場予想に一致
2025年12月08日
米個人所得・消費支出(25年9月)-個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費、PCE総合・コア価格指数は市場予想に一致
03-3512-1824
このレポートの関連カテゴリ
文字サイズ
- 小
- 中
- 大
■要旨
■目次
1.結果の概要:個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費は市場予想に一致
2.結果の評価:25年7-9月期の実質個人消費は堅調を維持
3.所得動向:賃金・給与、利息配当収入が堅調な伸び
4.消費動向:自動車の減少から財消費の伸びが鈍化
5.価格指数:エネルギー価格は前月比、前年同月比ともに物価を押し上げ
- 個人所得は前月比+0.4%と市場予想を上回り、賃金・給与と利息配当収入が伸びを支えた。
- 実質消費は前月比横這い。自動車を中心に財消費が減速する一方、サービスも伸びが鈍化した。
- PCE価格指数は総合・コアともに前年同月比+2.8%と市場予想に一致したものの、高止まりとなった。
■目次
1.結果の概要:個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費は市場予想に一致
2.結果の評価:25年7-9月期の実質個人消費は堅調を維持
3.所得動向:賃金・給与、利息配当収入が堅調な伸び
4.消費動向:自動車の減少から財消費の伸びが鈍化
5.価格指数:エネルギー価格は前月比、前年同月比ともに物価を押し上げ
1.結果の概要:個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費は市場予想に一致
12月5日、米商務省の経済分析局(BEA)は9月の個人所得・消費支出統計を政府閉鎖の影響により、当初予定(10月31日)から35日遅れで公表した。個人所得(名目値)は前月比+0.4%(前月:+0.4%)と前月に一致した一方、市場予想(Bloomberg集計の中央値、以下同様)の+0.3%を上回った(図表1)。個人消費支出は前月比+0.3%(前月改定値:+0.5%)と+0.6%から下方修正された前月を下回った一方、市場予想の+0.3%に一致した。価格変動の影響を除いた実質個人消費支出(前月比)は横這い(前月改定値:+0.2%)と+0.4%から下方修正された前月、市場予想(+0.1%)を下回った(図表5)。貯蓄率1は4.7%(前月:4.7%)と前月から横這いとなった。
価格指数は、総合指数が前月比+0.3%(前月:+0.3%)と前月、市場予想(+0.3%)に一致した。変動の大きい食料品・エネルギーを除いたコア指数は前月比+0.2%(前月:+0.2%)とこちらも前月、市場予想(+0.2%)に一致した(図表6)。前年同月比は総合指数が+2.8%(前月:+2.7%)と前月から上昇した一方、市場予想(+2.8%)に一致した。コア指数は+2.8%(前月:+2.9%)とこちらは前月から低下した一方、市場予想(+2.8%)に一致した(図表7)。
1 可処分所得に対する貯蓄(可処分所得-個人支出)の比率。
価格指数は、総合指数が前月比+0.3%(前月:+0.3%)と前月、市場予想(+0.3%)に一致した。変動の大きい食料品・エネルギーを除いたコア指数は前月比+0.2%(前月:+0.2%)とこちらも前月、市場予想(+0.2%)に一致した(図表6)。前年同月比は総合指数が+2.8%(前月:+2.7%)と前月から上昇した一方、市場予想(+2.8%)に一致した。コア指数は+2.8%(前月:+2.9%)とこちらは前月から低下した一方、市場予想(+2.8%)に一致した(図表7)。
1 可処分所得に対する貯蓄(可処分所得-個人支出)の比率。
2.結果の評価:25年7-9月期の実質個人消費は堅調を維持
個人消費(前月比)は名目ベースで7月、8月と+0.5%と2ヵ月連続で堅調となった後、9月は+0.3%と伸びが鈍化した(図表1)。実質ベースでも7月の+0.4%、8月の+0.2%から9月は横這いと鈍化傾向が続いている。もっとも、7-9月期の実質個人消費(3ヵ月移動平均、3ヵ月前比、年率)は+2.7%と4-6月期の+2.5%から伸びが加速しており、7-9月期も堅調な個人消費を確認した。もっとも、堅調な個人消費は株式市場の上昇に伴う資産効果を背景に富裕層中心とみられ、実質可処分所得(3ヵ月移動平均、3ヵ月前比、年率)が7-9月期に+0.4%と4-6月期の+3.1%から大幅に鈍化しているため、中低所得者層の個人消費の持続可能性には懸念が残る結果と言えよう。
一方、FRBが物価指標としているPCE価格指数は総合指数、コア指数ともに前月比が前月に一致したが、前年同月比では総合指数が前月から小幅上昇する一方、コア指数は小幅低下するなどマチマチの動きとなった。ただし、総合指数、コア指数ともに3%弱とFRBの物価目標(2%)を大幅に上回っている状況に変化はなく、関税の影響などによる物価上昇圧力は燻っている。
3.所得動向:賃金・給与、利息配当収入が堅調な伸び
9月の個人所得(前月比)は概ね前月並みの堅調な伸びを維持した(図表2)。内訳をみると、自営業者所得が▲0.1%(前月:+0.6%)と前月からマイナスに転じたほか、移転所得も+0.3%(前月:+0.8%)と前月から伸びが鈍化した。一方、賃金・給与が+0.4%(前月:+0.4%)と堅調な伸びを維持したほか、利息配当収入が+0.7%(前月:▲0.1%)と前月からプラスに転じた。
個人所得から税負担などを除いた可処分所得(前月比)は、9月の名目が+0.3%(前月:+0.4%)と前月から小幅に伸びが鈍化した(図表3)。価格変動の影響を除いた実質ベース(前月比)は+0.1%(前月:+0.1%)と小数第1位までみると前月並みの伸びを維持したものの、小数第2位では8月の+0.11%から9月は0.06%と前月から伸びが鈍化した。
個人所得から税負担などを除いた可処分所得(前月比)は、9月の名目が+0.3%(前月:+0.4%)と前月から小幅に伸びが鈍化した(図表3)。価格変動の影響を除いた実質ベース(前月比)は+0.1%(前月:+0.1%)と小数第1位までみると前月並みの伸びを維持したものの、小数第2位では8月の+0.11%から9月は0.06%と前月から伸びが鈍化した。
4.消費動向:自動車の減少から財消費の伸びが鈍化
9月の名目個人消費(前月比)は、サービス消費が+0.4%(前月:+0.5%)と前月から小幅に伸びが鈍化したものの、堅調を維持した一方、財消費が横這い(前月:+0.5%)と前月から伸びが鈍化した(図表4)。
財消費は、耐久財が▲0.7%(前月:▲横這い)と前月からマイナス幅が拡大したほか、非耐久財が+0.4%(前月:+0.7%)と前月から伸びが鈍化した。
耐久財では、家具・家電が+0.1%(前月:▲横這い)と前月から小幅ながらプラスに転じた一方、娯楽財・スポーツカーが▲0.9%(前月:+0.8%)と前月からマイナスに転じたほか、自動車・自動車部品が▲1.0%(前月:▲0.9%)と2ヵ月連続のマイナスとなって耐久財消費全体を押し下げた。
非耐久財ではガソリン・エネルギーが+4.2%(前月:+2.2%)と前月から伸びが加速した一方、食料・飲料が横這い(前月:+0.5%)と前月から伸びが鈍化したほか、衣料・靴が▲0.7%(前月:+1.0%)と前月からマイナスに転じた。
サービス消費は、住宅・公共料金が+0.4%(前月:+0.2%)と前月から伸びが加速したほか、医療サービスが+0.4%(前月:+0.4%)と前月並みの伸びを維持した。一方、輸送サービスが+0.9%(前月:+1.6%)、外食・宿泊が+0.5%(前月:+1.1%)、金融サービスが+0.7%(前月:+0.8%)と前月から伸びが鈍化したほか、娯楽サービスが▲0.1%(前月:+0.9%)と小幅ながら前月からマイナスに転じた。
財消費は、耐久財が▲0.7%(前月:▲横這い)と前月からマイナス幅が拡大したほか、非耐久財が+0.4%(前月:+0.7%)と前月から伸びが鈍化した。
耐久財では、家具・家電が+0.1%(前月:▲横這い)と前月から小幅ながらプラスに転じた一方、娯楽財・スポーツカーが▲0.9%(前月:+0.8%)と前月からマイナスに転じたほか、自動車・自動車部品が▲1.0%(前月:▲0.9%)と2ヵ月連続のマイナスとなって耐久財消費全体を押し下げた。
非耐久財ではガソリン・エネルギーが+4.2%(前月:+2.2%)と前月から伸びが加速した一方、食料・飲料が横這い(前月:+0.5%)と前月から伸びが鈍化したほか、衣料・靴が▲0.7%(前月:+1.0%)と前月からマイナスに転じた。
サービス消費は、住宅・公共料金が+0.4%(前月:+0.2%)と前月から伸びが加速したほか、医療サービスが+0.4%(前月:+0.4%)と前月並みの伸びを維持した。一方、輸送サービスが+0.9%(前月:+1.6%)、外食・宿泊が+0.5%(前月:+1.1%)、金融サービスが+0.7%(前月:+0.8%)と前月から伸びが鈍化したほか、娯楽サービスが▲0.1%(前月:+0.9%)と小幅ながら前月からマイナスに転じた。
(2025年12月08日「経済・金融フラッシュ」)
このレポートの関連カテゴリ
03-3512-1824
新着記事
-
2026年01月15日
企業物価指数2025年12月~国内企業物価の前年比上昇率は緩やかに鈍化へ~ -
2026年01月15日
家計消費の動向(二人以上世帯:~2025年11月)-実質賃金マイナス下でも底堅い消費、「メリハリ消費」が定着 -
2026年01月15日
「内巻き」への反発が変える、働き方の変化(中国) -
2026年01月14日
中国の貿易統計(25年12月)~輸出入ともドル建てで加速。対米輸出は減少が続く -
2026年01月14日
貸出・マネタリー統計(25年12月)~銀行貸出の急拡大が続く一方、日銀の資金供給量は減少加速
お知らせ
-
2025年12月16日
News Release
令和7年度 住宅ストック維持・向上促進事業「良質住宅ストック形成のための市場環境整備促進事業」に関するシンポジウムの開催
-
2025年12月01日
News Release
-
2025年12月01日
News Release
【米個人所得・消費支出(25年9月)-個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費、PCE総合・コア価格指数は市場予想に一致】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
米個人所得・消費支出(25年9月)-個人所得が市場予想を上回った一方、個人消費、PCE総合・コア価格指数は市場予想に一致のレポート Topへ












