2025年11月28日

雇用関連統計25年10月-就業者数が着実に増加する一方、求人数は減少が続く

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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■要旨
 
  • 2025年10月の完全失業率は前月から横ばいの2.6%
     
  • 就業者数は前年差52万人増と39ヵ月連続の増加。男性が前年差2万人増と2ヵ月連続の増加、女性の就業者が前年比50万人増と44ヵ月連続の増加。女性の就業者数を季節調整値でみると、3146万人と2ヵ月連続で過去最高を更新。
     
  • 雇用者数(役員除く)は前年差42万人増と44カ月連続の増加。正規雇用が65万人増と24ヵ月連続で増加する一方、非正規雇用は23万人減と3ヵ月連続で減少。
     
  • 有効求人倍率は前月から0.02ポイント低下の1.20倍。最低賃金引き上げに伴う中小企業の人件費増加が求人抑制につながっている可能性がある。


■目次

1.失業率は前月から横ばいの2.6%
2.有効求人倍率は低下傾向が続く
 

1.失業率は前月から横ばいの2.6%

1.失業率は前月から横ばいの2.6%

完全失業率と就業者の推移 総務省が11月28日に公表した労働力調査によると、25年10月の完全失業率は前月から横ばいの2.6%(QUICK集計・事前予想:2.5%、当社予想は2.7%)となった。

労働力人口が前月から16万人の増加となる中、就業者数が前月から12万人増加し、失業者数は前月から4万人増加の185万人(いずれも季節調整値)となった。失業者数は前月から若干増加したが、就業者数が前月から増えており、内容的には悪くない。
就業者数は前年差52万人増(9月:同49万人増)と39ヵ月連続で増加した。男女別には、男性が前年差2万人増と2ヵ月連続で増加、女性が前年差50万人増と44ヵ月連続で増加した。女性の就業者数(季節調整値)は前月から8万人増の3146万人となり、2ヵ月月連続で過去最高を更新した。
産業別・就業者数の推移/雇用形態別雇用者数
産業別には、製造業(前年差13万人減)、卸売・小売業(同7万人減)は7ヵ月連続で減少したが、宿泊・飲食サービス業(同10万人増)、生活関連サービス・娯楽業(同10万人増)、医療・福祉(同40万人増)などが増加した。

雇用者数(役員を除く)は前年に比べ42万人増(9月:同52万人増)と44ヵ月連続で増加した。雇用形態別にみると、正規の職員・従業員数が前年差65万人増(9月:68万人増)と24ヵ連続で増加する一方、非正規の職員・従業員数が前年差23万人減(9月:同16万人減)と3ヵ月連続で減少した。

2.有効求人倍率は低下傾向が続く

2.有効求人倍率は低下傾向が続く

厚生労働省が11月28日に公表した一般職業紹介状況によると、25年10月の有効求人倍率は前月から0.02ポイント低下の1.18倍(QUICK集計・事前予想:1.20倍、当社予想は1.19倍)となった。有効求人数が同▲1.8%の減少、有効求職者数が前月比▲0.0%の減少となった。

ハローワークにおける求人・求職動向が労働市場全体の需給関係を必ずしも反映しなくなっていることには留意が必要だが、10月からの最低賃金引き上げを受けて中小企業を中心に人件費が一段と増加していることが、求人の手控えにつながっている可能性がある。

有効求人倍率の先行指標である新規求人倍率は前月から0.02ポイント低下の2.12倍となった。新規求人数が前月比▲0.6%の減少、新規求職申込件数が同▲0.1%の減少となった。

新規求人数(原数値)は前年比▲6.4%(9月:同▲3.2%)と6ヵ月連続で減少した。産業別には、教育・学習支援業は前年比10.5%(9月:同1.1%)と2ヵ月連続で増加したが、製造業(前年比▲5.6%)は5ヵ月連続で減少し、卸売・小売業(同▲12.8%)、宿泊・飲食サービス業(同▲16.1%)は前年比二桁の大幅減少となった。
有効求人倍率の推移/産業別新規求人数

本資料記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と完全性を保証するものではありません。
また、本資料は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。

(2025年11月28日「経済・金融フラッシュ」)

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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