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コラム
2025年11月26日
「2025年」から「2040年」の転換、医療・介護・福祉の論点は?(1)-最近10年程度の議論や現場の変化を俯瞰する
03-3512-1798
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■要旨
近年の医療・介護・福祉制度改革では「2025年問題」が重視されていました。この問題では、人口的にボリュームが大きい「団塊世代」が75歳以上になることで、医療・介護のニーズや費用が増大することが懸念され、ここ10~15年間は「2025年問題」を意識した制度改正が講じられました。具体的には、高齢者が住み慣れた地域で最期まで暮らすことを目指す「地域包括ケア」の構築や、病床再編などを目指す「地域医療構想」などの施策です。
しかし、その目標年次が到来したことで、厚生労働省の検討組織では「2040年」を想定した議論が始まっています。ここで言う2040年とは、団塊世代と同様に人数が多い「団塊ジュニア世代」が引退するなど生産年齢人口が激減するタイミングであり、人手不足への対応が大きな論点になります。さらに、80~90歳代の高齢者が増えるため、独居認知症の高齢者など複雑・困難事例への対応も問題となると見られています。
しかし、あれほど注目された「2025年問題」の総括は十分とは言えません。少なくとも10~15年間、2025年を意識した制度改正を実施してきた以上、施策の変遷や社会情勢の変化、現場の状況などを踏まえる必要があります。
そこで、今回から4回シリーズで、「2025年問題」から「2040年問題」への転換を考えることにします。第1回は最近10年程度の議論を踏まえつつ、どんな変化が起きたのか俯瞰を試みたいと思います。さらに、2040年を意識した検討の動向を概観します。第2回以降、医療や介護・福祉などの各論を取り上げる予定です。(恐らく2026年度まで続くことになると思いますが、ご了承下さい。)
■目次
1――はじめに~最近10年程度の議論や現場の変化を俯瞰する~
2――「2025年問題」の論点を振り返ると…
1|2025年問題を巡る政府文書の文言
2|地域医療構想など具体的な施策
3――約10年間の変化は?
1|医療・介護費用の動向
2|看取りの場所は?
3|医療・介護連携が一般的に
4――2040年問題への対応
1|バックキャスティングとフォアキャスティング
2|人材確保、複雑・困難ケースの増加が論点に?
3|医療提供体制改革の動向
4|介護・福祉改革の動向
5|その他の動向
5――おわりに
近年の医療・介護・福祉制度改革では「2025年問題」が重視されていました。この問題では、人口的にボリュームが大きい「団塊世代」が75歳以上になることで、医療・介護のニーズや費用が増大することが懸念され、ここ10~15年間は「2025年問題」を意識した制度改正が講じられました。具体的には、高齢者が住み慣れた地域で最期まで暮らすことを目指す「地域包括ケア」の構築や、病床再編などを目指す「地域医療構想」などの施策です。
しかし、その目標年次が到来したことで、厚生労働省の検討組織では「2040年」を想定した議論が始まっています。ここで言う2040年とは、団塊世代と同様に人数が多い「団塊ジュニア世代」が引退するなど生産年齢人口が激減するタイミングであり、人手不足への対応が大きな論点になります。さらに、80~90歳代の高齢者が増えるため、独居認知症の高齢者など複雑・困難事例への対応も問題となると見られています。
しかし、あれほど注目された「2025年問題」の総括は十分とは言えません。少なくとも10~15年間、2025年を意識した制度改正を実施してきた以上、施策の変遷や社会情勢の変化、現場の状況などを踏まえる必要があります。
そこで、今回から4回シリーズで、「2025年問題」から「2040年問題」への転換を考えることにします。第1回は最近10年程度の議論を踏まえつつ、どんな変化が起きたのか俯瞰を試みたいと思います。さらに、2040年を意識した検討の動向を概観します。第2回以降、医療や介護・福祉などの各論を取り上げる予定です。(恐らく2026年度まで続くことになると思いますが、ご了承下さい。)
■目次
1――はじめに~最近10年程度の議論や現場の変化を俯瞰する~
2――「2025年問題」の論点を振り返ると…
1|2025年問題を巡る政府文書の文言
2|地域医療構想など具体的な施策
3――約10年間の変化は?
1|医療・介護費用の動向
2|看取りの場所は?
3|医療・介護連携が一般的に
4――2040年問題への対応
1|バックキャスティングとフォアキャスティング
2|人材確保、複雑・困難ケースの増加が論点に?
3|医療提供体制改革の動向
4|介護・福祉改革の動向
5|その他の動向
5――おわりに
(2025年11月26日「研究員の眼」)
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