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中国経済:景気指標の総点検(2019年春季号)~景気の悪化は一旦止まった模様、経済成長の勢いは横ばいへ!
三尾 幸吉郎
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以上で概観した景気10指標を、それぞれ3ヵ月前と比べて上向きであれば“○”、下向きであれば“×”として一覧表にしたのが図表-10である。需要面をみると、固定資産投資が3ヵ月連続で“×”、輸出も4ヵ月連続で“×”と、減速傾向が続いた一方、小売売上高は5ヵ月連続で“○”となり加速し始めている。供給面をみると、工業生産は“○”と“×”が交互に生じ一進一退だが、製造業PMIは9ヵ月連続で“×”と減速が続いた一方、非製造業PMIは2ヵ月連続で“○”となり加速し始めた可能性がある。その他の景気指標をみると、電力消費量と道路貨物輸送量が“×”で、工業生産者出荷価格と通貨供給量が“○”と、加速・減速のいりまじった状況となっている。
3.「景気インデックス」は4ヵ月連続で横ばい!
ちなみに、その推計結果と経済成長率の関係をみると(図表-11)、17年前半まで概ね6%台後半で推移していた「景気インデックス」が、18年5月の6.83%を直近ピークとして低下し始め、11月には6.38%まで低下した。しかし、その後は6.3%台後半で小動きとなっており、ここもと中国の景気悪化には歯止めがかかり、経済成長の勢いは「減速」から「横ばい」に移行したと見られる。なお、「景気インデックス」をアトリビューション分析すると、工業生産と製造業PMIは依然として低下傾向を続けているものの、サービス業生産が持ち直したことで、経済成長の勢いが「減速」から「横ばい」に移行することとなった。
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(2019年03月29日「Weekly エコノミスト・レター」)
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