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- Jリート市場は2年ぶりに反落。物件取得額は大きく鈍化-不動産クォータリー・レビュー2017年第4四半期
2018年02月09日
全国61都市のホテル客室稼働率(2017年12月)は前年同月比0.2%上昇の77.6%となった。2017年は1~3月の稼働率が前月を下回ったものの4月以降は全ての月で前年を上回り年間を通じて高い稼動を維持した(図表-15)。2017年の訪日外国人客数は前年比19%増加の約2,869万人となり5年連続で増加した(図表-16)。航空路線の拡充やクルーズ船寄港数の増加、ビザ緩和などを背景に主要20市場全てにおいて過去最高となった。また、訪日客の旅行消費額は1人当たり支出額が前年比▲1.3%減少したものの総額では18%増加し過去最高の4.4兆円となった。2017年の外国人の延べ宿泊者数は前年比13%増加し日本人宿泊者数の低迷(前年比▲0.5%)を補っている(図表-17)。
4 J-REITが所有する物流施設では賃料が上昇している。GLP投資法人(2017年8月期)の賃料増額改定(全体の70%)における上昇率はプラス3.6%、日本プロロジスリート投資法人(2017年11月期)の改定賃料変動率はプラス1.1%である。
4. J -REIT(不動産投信)・不動産投資市場
新規上場は2社、市場全体の物件取得額は1兆3,216億円(前年比▲25%)にとどまり市場の拡大ペースが鈍化した(図表-21)。アセットタイプ別にみると、オフィスビル(33%→26%)の占率が低下する一方で、これまでサブアセットとして位置付けられていた物流施設(25%)やホテル(21%)の占率が高まった。不動産売買市場での取得競争が厳しさを増すなか、これらの不動産を主力に運用するREITではスポンサーからのパイプラインを活用し大型優良物件を取得する機会が増加している。
また、投資口価格の下落によってエクイティ資金の調達コストが上昇するなかデットの市場環境は良好で、投資法人債の発行額は前年比32%増の1,135億円(期間8.9年、平均利率0.47%)となった。
また、投資口価格の下落によってエクイティ資金の調達コストが上昇するなかデットの市場環境は良好で、投資法人債の発行額は前年比32%増の1,135億円(期間8.9年、平均利率0.47%)となった。
(ご注意)本稿記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本稿は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものでもありません。
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経歴
- 【職歴】
1993年 日本生命保険相互会社入社
2005年 ニッセイ基礎研究所
2019年4月より現職
【加入団体等】
・一般社団法人不動産証券化協会認定マスター
・日本証券アナリスト協会検定会員
(2018年02月09日「不動産投資レポート」)
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