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“健康経営”と企業の業績~ニッセイ景況アンケートによる健康増進に向けた取組みと業績の相関
保険研究部 主任研究員・ヘルスケアリサーチセンター兼任 村松 容子
3――分析の結果
まず、大企業の売上実績が「増収」と回答した割合をみると、健康増進に対する考え方が「関心上昇」の企業で61%だったのに対し、「変化なし等」の企業では51%と、「関心上昇」が「変化なし等」を上回った(図表2)。また、現在実施している取組み数が「3個以上」の企業では59%と、「3個未満」の企業の55%を上回り、5年程度以上継続している取組み数が「3個以上」の企業では61%と、「3個未満」の企業の51%を上回った。このように、従業員の健康増進に関する取組みが前向きな企業で「増収」の割合が高かった。
同様に、大企業の経常損益が「増益」と回答した割合をみると、やはり、健康増進に対する考え方が「関心上昇」は「変化なし等」と比べて「増益」の割合が高いほか、現在実施する取組み数や5年程度以上継続する取組み数が「3個以上」の企業は「3個未満」の企業より高く、従業員の健康増進に関する取組みが前向きな企業で、損益状況が良いと言える。
金融機関の貸出態度は、5年程度継続する取組み数が「3個以上」の企業で「積極」の割合が高い傾向があったが、健康増進に対する考え方や現在実施している取組みによる差はなかった。
03-3512-1783
- 【職歴】
2003年 ニッセイ基礎研究所入社
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