- シンクタンクならニッセイ基礎研究所 >
- 暮らし >
- ライフデザイン >
- 地球の「明日(あす)」考える“アースデイ”-“循環型社会”のライフスタイル
4月19日(土)、20日(日)の二日間、東京・代々木公園を会場に「アースデイ東京2014」が開催された。『この地球(ほし)の声に耳をすまそう』をスローガンにした日本最大級の市民による地球フェスティバルだ。会場は6つのテーマにゾーニングされ、400を超えるブースが出展していた。会場の電力を供給する発電機には、家庭から出る廃食油のリサイクル燃料が使われており、公式ホームページにはEARTHDAY ACTIONとして『廃食油を持って来よう!』と書かれている。
2011年の夏は、東日本大震災による東京電力福島第一原子力発電所の事故のため、全国各地で計画停電が実施された。当時は放射能汚染やエネルギーの大量消費について、誰もが当事者として真剣に『この地球の声に耳をすまそう』としただろう。しかし、あれから3年が経過した今、放射能汚染やエネルギー消費に対する危機感が次第に薄れつつあるように感じるのは私だけだろうか。
「アースデイ東京2014」では、プラスチック油化装置でペットボトルのキャップを精製した石油が、19日夜のアースデイナイト『愛と平和のキャンドルナイト』会場のライトアップにも使われたそうだ。電力の安定供給は決して当たり前のことではなく、文字通り「有ることが難しい」ゆえに「ありがたい」感謝すべきことだと思う。ほかにも、会場では地球上の限りある資源を繰り返し有効に使う“循環型社会”実現のための3R(Reduce,Reuse,Recycle)のさまざまな取り組みが紹介されていた。
では、“循環型社会”のライフスタイルとは、一体どのようなものだろう。それはまず有限な地球上の資源を繰り返し使うムダのない“3R”の暮らしだ。ムダな贅肉のない人間の体が美しいように、シンプルでムダのないライフスタイルは美しい。私のように歳を重ねると、体の贅肉を落とすことは難しくなるが、せめて暮らしのムダは減らしたいと思う。
また、“循環型社会”では、人間自体が自然の大きな循環の中で暮らすことが重要ではないかと思う。かつて私は夜型人間だったが、今ではすっかり朝型になった。毎朝、日の出とともに起き、日が沈むと徐々に眠くなり床に就く。24時間の周期で回転する地球のリズムに合わせた生活は、不思議なほど、地球という天体の上で生きていることを実感させてくれる。太陽光、風力、雨水など自然エネルギーはすべて地球からの贈り物だ。「地球(アース)」の声に耳を傾けると、私たち一人ひとりの暮らしが、地球の循環の中にある恩恵と不可分であることがよくわかる。そこに、“循環型社会”のライフスタイルに向けて、私たちのとるべき「明日(あす)」の行動が見えてくるのではないだろうか。
土堤内 昭雄
研究・専門分野
公式SNSアカウント
新着レポートを随時お届け!日々の情報収集にぜひご活用ください。
新着記事
-
2024年03月29日
人的資本経営の実践に資するオフィス戦略の在り方-メインオフィスは人的資本経営実践のためのプラットフォームに -
2024年03月29日
晩年に関する不安~老後とその先の不安には「近居」が“程よい距離感” -
2024年03月29日
急速に導入が進むインドの再生可能エネルギー~2030年の国際公約達成を狙える位置に -
2024年03月29日
身体活動基準2023~座位行動時間、筋トレに関する指針が追加 -
2024年03月29日
鉱工業生産24年2月-不正問題の影響で自動車生産が一段と落ち込む
レポート紹介
-
研究領域
-
経済
-
金融・為替
-
資産運用・資産形成
-
年金
-
社会保障制度
-
保険
-
不動産
-
経営・ビジネス
-
暮らし
-
ジェロントロジー(高齢社会総合研究)
-
医療・介護・健康・ヘルスケア
-
政策提言
-
-
注目テーマ・キーワード
-
統計・指標・重要イベント
-
媒体
- アクセスランキング
お知らせ
-
2024年02月19日
News Release
-
2023年07月03日
News Release
-
2023年04月27日
News Release
【地球の「明日(あす)」考える“アースデイ”-“循環型社会”のライフスタイル】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。
地球の「明日(あす)」考える“アースデイ”-“循環型社会”のライフスタイルのレポート Topへ