2013年03月29日

地方財政の健全化は進んだのか?-その1:財政収支の動向

石川 達哉

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■見出し

1――はじめに
2――「国民経済計算」ベースで見た地方政府の財政赤字
 1│1990年代半ば以降は国とは対照的に収支が改善
 2│地方の財政収支改善は投資減が主因
3――個別の地方公共団体毎に見た財政収支
 1│会計ベースの財政収支
 2│都道府県と市町村の財政収支
 3│市町村合併と財政収支改善の関係
4――おわりに

■introduction

決算指標を通じて、財政状況の健全度に対する自己点検をすべての地方公共団体に求め、警戒水準を超えて悪化が進んでいる団体には早期是正を促すルールを明確化した「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」(地方公共団体財政健全化法)の本格施行が始まったのはちょうど5年前の2008年4月である。しかし、この年に生じたリーマンショックによる世界的な景気後退に伴って、翌年度以降は税収が激減し、また、2011年には一部の地方公共団体が東日本大震災の深刻な被害を受けるなど、財政運営を巡る過去5年間の環境は決して良好なものだったわけではない。こうした状況を踏まえたうえで、長期的に見て地方財政の健全化は進んでいるのかどうか、当レポートでは、最も基本的な指標である財政収支に焦点を当てて、検討を行う。特に、国に対する集合体としての「地方」という観点からだけではなく、都道府県と市町村、あるいは、政令指定都市と一般都市、町村という現実の地方公共団体をイメージできるレベルに視線を据えて、財政収支の動向と変化の要因を明らかにする。

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(2013年03月29日「基礎研レポート」)

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