2009年03月27日

消費者物価(全国09年2月)~コアCPIは2ヵ月連続で横ばい

経済研究部 経済調査部長 斎藤 太郎

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■見出し

・コアCPIは2ヵ月連続で横ばい
・3月の全国コアCPI は1年6ヵ月ぶりのマイナスに

■introduction

総務省が3月27日に公表した消費者物価指数によると、2月の消費者物価(全国、生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比0.0%と、2ヵ月連続で横ばいとなった。事前の市場予想(ロイター集計:0.0%、当社予想は▲0.1%)通りの結果であった。
食料(酒類除く)及びエネルギーを除く総合は前年比▲0.1%(1月:同▲0.2%)、総合は前年比▲0.1%(1月:同0.0%)であった。
コアCPIの内訳を見ると、電気代は前年比8.1%と高い伸びが続いたが、ガソリン価格が1月の前年比▲30.9%から同▲27.7%へと下落幅が縮小したため、エネルギー全体の伸びは1月の前年比▲8.2%から同▲7.3%へとマイナス幅が縮小した。
食料品(生鮮食品を除く)は、前年比3.3%(1月:同3.7%)と4ヵ月連続で上昇幅が縮小した。これまで高い伸びを続けてきたパン(1月:前年比9.4%→2月:同8.6%)、めん類(1月:前年比10.7%→2月:同6.1%)などが、原材料価格下落の影響から伸びが徐々に低下している。
コアCPIのうち、エネルギーによる寄与が▲0.64%(1月は▲0.72%)、食料品(生鮮食品を除く)が0.75%(1月は0.83%)、その他が▲0.11%(1月も▲0.11%)であった。
消費者物価指数の調査対象524品目(生鮮食品を除く)を、前年に比べて上昇している品目と下落している品目に分けてみると、2月の上昇品目数は294品目(1月は295品目)となり、上昇品目数の割合は56.1%となった。下落品目数は177品目(1月は176品目)で、「上昇品目割合」-「下落品目割合」は、22.3%(1月は22.7%)となった。引き続き上昇品目数が下落品目数を上回っているものの、その差は徐々に縮小している。

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経済研究部   経済調査部長

斎藤 太郎 (さいとう たろう)

研究・専門分野
日本経済、雇用

経歴
  • ・ 1992年:日本生命保険相互会社
    ・ 1996年:ニッセイ基礎研究所へ
    ・ 2019年8月より現職

    ・ 2010年 拓殖大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2012年~ 神奈川大学非常勤講師(日本経済論)
    ・ 2018年~ 統計委員会専門委員

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